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投稿日 2024年 08月 19日
目次
a16z cryptoが主導するラウンドで、8000万ドルを調達。他には、Polychain Capital、Scott Trowbridge氏(Stability AIの上級副社長兼取締役)、Cozomo de' Medici氏などが参加。
PIP Labsは、生成AIの発展に伴う知的財産に関する課題解決を目指し、「Story」ブロックチェーンを開発する企業です。
以前はStory Protocolとして知られていましたが、PIP Labsにリブランドしました。また、多くのクリプトプロジェクトと同様、Story Foundationと呼ばれる非営利団体も存在します。
Storyブロックチェーンは、生成AIのデータ不足問題を解決することに注力しています。OpenAIのような技術大手にとって、言語モデルの成功はデータの質が重要ですが、既に多くの素晴らしいデータを使い果たしており、将来的に枯渇が予測されています。
そこでブロックチェーン技術が活用されます。ブロックチェーンによって、クリエイターは自身が受け取るロイヤリティをコントロールしたり、誰が自分のデータをリミックスしたかを追跡できるようになるため、これは自身のIPを分散型データベースに登録するインセンティブとなります。これにより、データの枯渇問題の解決に貢献するとしています。
Story Protocolは、a16zに主導されながら積極的な資金調達を行ってきており、これまでの総額は1億4000万ドルとなっています。今回調達された8000万ドルはPIP Labsの株式であり、将来のトークンではないことが発表されています。
公式サイト:https://www.story.foundation/
Linkedin:https://www.linkedin.com/company/story-protocol/
Circle Ventures、Ripple、Gemini Frontier Fund、Draper Associatesが参加するシードラウンドで、850万ドルを調達。
Skyfireは、自律型AIエージェントがインターネット上で必要なものを購入できるようにするサービスです。データストレージから航空券、食料品まで、あらゆる購入をUSDCで行うことができます。
同社は、AIは画像生成、論文執筆、情報統合など多岐にわたる能力を持つ一方で、決済という単純な行為は未だ実現できていないことを指摘します。この課題を解決すべく、元Rippleの開発者2名がブロックチェーン決済とAIを融合させたオープンソース決済システム「Skyfire」を立ち上げました。
Skyfireは現在Polygon上で稼働していますが、将来的には他のブロックチェーンへの拡大も視野に入れています。
既に自動車部品メーカーやAIインフラプロバイダーなど、複数の顧客をサポートしています。また、主要な大規模言語モデル(LLM)とも提携し、AIエージェントによるUSDC決済の採用を推進しています。
Skyfireは現在無料で利用できますが、将来的には取引手数料を導入する可能性があります。また、支払いを受け入れる企業の検証など、AIエージェント経済への信頼を高める追加サービスも提供予定としています。
公式サイト:https://www.skyfire.xyz/
Linkedin:https://www.linkedin.com/company/tryskyfire/
Hack VCとCastle Island Venturesが主導するプレシードラウンドで、800万ドルを調達。他には、Franklin Templeton、OKX Ventures、Mirana Ventures、Amber Group、Big Brain Holdings、CMS Holdingsなどが参加。
SatLayerは、Babylon上に構築されたビットコイリステーキングプラットフォームです。
ビットコインを担保資産として活用し、分散型アプリケーションやインフラのセキュリティ強化を目指しており、ユーザーは、ビットコインやビットコインリキッドステーキングトークンをリステーキングすることで、追加報酬を得ることができます。
今回は800万ドルの資金調達となりましたが、当初は400万ドルを予定しており、当初の目標の2倍となりました。Babylonは現在、ビットコインプロジェクトの中では最も注目されているプロジェクトであり、そのビットコインステーキングプロトコルは大きな期待が寄せられています。SatLayerはBabylonエコシステムの一部を構成しており、SatLayerの資金調達規模の拡大は、そうした期待を反映したものと言えるかもしれません。
プレシードラウンドは、トークンのワラントを伴う将来の株式(SAFE)の単純な契約として構成されていおり、将来的にはネイティブトークンの発行を検討しているとしていますが、現時点では具体的な計画はないとのことです。
公式サイト:https://satlayer.xyz/
Discord:https://discord.com/invite/G9NSU9pEWj
Paradigmが主導するシードラウンドで、750万ドルを調達。他には、Uniswap Ventures、Bankless Ventures、Robot Ventures、Nascentが参加。
Sorella Labsは、イーサリアムのMEV(最大抽出可能価値)問題解決のためのツールを開発するクリプトスタートアップです。
MEVとは、ブロック内のトランザクションの順序変更、挿入、検閲などにより、バリデーターやボットが得ることができる利益を指します。これらの行為は、DeFiユーザーにとってのコスト増加や、一部のユーザーへの不公平な利益をもたらす可能性があります。
Sorella Labsは、イーサリアムのMergeアップグレード以降以降、MEVアクターによって8億5500万ドル以上の損失が発生したと推定しています。
このようなMEV損失を防ぐため、Sorella Labsは2つのツール、「Brontes」と「Angstrom」を開発中です。以下、それぞれの特徴となります。
Brontesはすでに稼働しており、AngstromはUniswap V4が今年後半にメインネット上で稼動した時点でローンチされる予定です。SorellaはまずAngstromのV1をメインネットに展開し、その後V2をイーサリアムに展開された多くのレイヤー2に拡張する予定としています。
同じくParadigmが支援するFlashbotsも、イーサリアムのMEV問題への対処に焦点を当てています。Sorella Labsは、FlashbotsがイーサリアムプロトコルレベルでMEVインフラをターゲットにするのに対し、アプリケーションレイヤーでのMEV軽減に焦点を当てている点が異なります。
公式サイト:https://sorellalabs.xyz/
Github:https://github.com/SorellaLabs
North Island Venturesが主導するシードラウンドで、750万ドルを調達。他には、Node Capital、Arrington Capital、ZK Venturesなどが参加。
YeagerAIは、「インテリジェントコントラクト」と呼ばれる技術スキームを開発しています。これは、大規模言語モデルを活用して機能を実行するブロックチェーンベースのシステムです。また、分散型AIネットワークGenLayerの開発を行っています。
GenLayerは、非決定論的スマートコントラクトと委任型PoSアルゴリズムを使用し、リアルタイム情報と相互作用する新しいタイプのアプリケーションを可能にします。
また、外部の情報にオンラインで反応できるようになれば、開発者は金融市場や天候、ニュース・イベントなどの状況の変化に適応するアプリケーションを構築できるようになるとのことです。
GenLayerは、委任型PoSアルゴリズムにもAIを活用しています。このアルゴリズムは、リードバリデーターをランダムに選択し出力を提案させ、それを異なるLLMに接続された他の4人のバリデーターが投票する仕組みとなっています。主観的な出力が過半数の支持を得れば、トランザクションは処理されます。
公式サイト(YeagerAI ):https://yeager.ai/
公式サイト(GenLayer ):https://www.genlayer.com/
Linkedin:https://www.linkedin.com/company/yeager-ai/
Discord:https://discord.com/invite/22eCYpb3w2
Github:https://github.com/yeagerai/genworlds
Blockchain Capitalが主導するラウンドで、400万ドルを調達。他には、Bankless Ventures、NoLimit Holdings、Cadenza Ventures、Breed VC、Maelstromなどが参加。
BSX Exchangeは、イーサリアムのレイヤー2ネットワークBase上に構築されたDeFiデリバティブプロトコルです。4月のローンチ以来、40億ドル以上の取引高を達成し、100万ドルの収益を達成しています。
今後の展開として、来月にはスポットアグリゲーターを、今後数ヶ月以内にイールドファーミングとステーキング商品をローンチ予定です。また、BSXのオーダーブックを最適化するために、2025年第1四半期を目標としてBase上にレイヤー3ネットワークをローンチするとしています。
BSXトークンは、11月または12月頃にローンチ予定です。トークンの主なユースケースは、BSXプロトコルのオンチェーンガバナンスと、買い戻し、エアドロップ、収益分配などのメカニズムを通じたトークン保有者への価値提供となっています。
BSXのコアチームはベトナムに拠点を置き、一部のメンバーは米国にいますが、今年中にシンガポールまたはベトナムに移転する予定です。現在のフルタイム従業員数は12名であり、同社は、エンジニアリングと成長機能の役割で数人を採用する予定です。
公式サイト:https://www.bsx.exchange/
Docs:https://api-docs.bsx.exchange/docs/introduction
Faction、Lattice、THE CMS、Wintermuteが参加するシードラウンドで、400万ドルを調達。
Storkは、分散型プロトコルのためのより簡単、安価、そしてより柔軟なオンチェーンデータオプションの作成を目指しています。そのためのツールの一つとして、「The Open Data Market」を開発しています。
Storkは従来のオラクルの問題点を指摘します。オラクルはデータへのアクセスを真に開放するインセンティブを持たないデータのゲートキーパーとなっており、イノベーションの促進よりも利益を優先していると述べています。
The Open Data Marketは、Composite Oracle Service(COS)を通じて、データ発行者とプロトコル、分散型アプリケーション、その他のデータ消費者をつなぎます。Stork Perpsは、同社初のCOSとなっています。
Stork Labsは、8月8日のリリースで、「開発者は、新しいプリミティブとユーザー体験の向上に焦点を当てたオンチェーン・アプリケーションの次の波を動かすために、オープンで信頼性が高く、柔軟なデータ・プロビジョニングを必要としている」と述べています。
今回調達された資金は、製品ラインナップ、特にStork Perpsの強化に使用されます。
公式サイト:https://www.stork.network/
Discord:https://discord.com/invite/cXaWE8wPzE
Draper Associatesが主導するプレシードラウンドで、250万ドルを調達。他には、Fulgur Ventures、Axiom Capitalなどが参加。
Ark Labsは、Arkプロトコルのオープン実装を推進・維持し、その普及を促進する製品・サービスを開発することで、ビットコインにシームレスかつスケーラブルな決済をもたらすことをミッションとして、5月に設立されました。
ライトニングネットワークは近年、ビットコインのスケーラビリティ向上に大きく貢献しましたが、特にチャネルや流動性管理において、加盟店や非技術系ユーザーにとって深刻なユーザーエクスペリエンスの課題が残されています。
Arkは、取引の複雑さを「Ark Service Providers(ASPs)」と呼ばれる信頼性の高いサーバーにオフロードすることで、これらの課題を解決します。ユーザーはウォレットさえあれば、すぐにビットコインの送受信が可能になります。
このアプローチにより、深い技術的知識やカストディアルソリューションは不要で、ビットコインのアクセシビリティを向上させつつ、分散化と自己管理という中核的価値観を維持します。
Arkを積極的に開発・実装する最初の企業として、Ark Labsは、Arkが消費者向け決済や送金のための主要なソリューションとなる一方で、ライトニングが企業向けアプリケーションで主導的な役割を果たし続け、ASP、取引所、その他のセカンドレイヤー・プロトコル間の相互運用性レイヤーとして機能することを構想しています。
公式サイト:https://arklabs.to/
Docs:https://arkdev.info/docs/
Medium:https://blog.arklabs.to/
Discord:https://discord.com/invite/5XwckYtXAG
Github:https://github.com/ark-network/ark
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