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2025年10月26日-11月1日 資金調達を実施したPJ 8選

投稿日 2025年 11月 06日

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目次

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ZAR


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Andreessen Horowitz (a16z) が主導する資金調達ラウンドで、1290万ドルを調達。他には、Dragonfly Capital、VanEck Ventures、Coinbase Ventures、Endeavor Catalystなどが参加。

銀行口座を持たない人々に金融アクセスを提供


ZARはドル連動ステーブルコインを利用して、パキスタンの銀行口座を持たない数百万人の成人に金融アクセスと安定性をもたらすことをミッションとしています。最終的には他の新興国への展開も目指しています。

ZARのモデルは単なるデジタル採用に依存するのではなく、ローカルな流通網(近所の商店、送金業者、決済キオスク)とのパートナーシップを重視している点が特徴です。

交換されたデジタルマネー(トークン)はZARのモバイルウォレットに保管され、Visaカードに直接接続されます。これによりユーザーはステーブルコインの残高を世界中での決済や送金に利用することが可能となり、ドルの安定性と国境を越えた利便性の両方を享受できます。

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このアプローチは地域コミュニティからすでに信頼を得ている店主などの人的ネットワークを活用することで、従来のスマホアプリ単体では乗り越えられなかった文化的・技術的な障壁を克服することを目指しています。

今回の資金調達はパキスタンが「2025年仮想資産条例」のもとで新たな監督当局(PVARA)を設立し、デジタル資産に対する規制の明確化を進めるタイミングで行われました。この規制の透明性が機関投資家がZARの取り組みに信頼を寄せる一因となっています。

ZARは調達した資金を従業員の拡大、技術インフラの強化、および他の新興国市場でのモデルの試験的導入に充てる計画です。

公式サイト:https://www.zar.app/

X:https://x.com/zardotapp

Capybobo


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Pluto Vision Labs(YZi Labsが支援)が主導する資金調達ラウンドで、800万ドルを調達。他には、Folius Ventures、Animoca Brands、HashKey Capital、Mirana Venturesなどが参加。

Web3トイプロジェクト


Capyboboはデジタルゲーミングとコレクタブルトイや物理的な商品を接続するWeb3プラットフォームです。当初はTONエコシステム内のミニゲームとして始まりましたが、現在は現実世界のドールコスチュームにリンクしたデジタル衣装NFTを提供しています。

Capyboboではデジタル所有権と物理的デザインを接続する仕組みを提供しています。プレイヤーは実際のトイコスチュームと一致するNFT衣装を獲得または購入できます。一部のNFTは限定版の物理的な作品(ピース)と交換することも可能です。このモデルはWeb2のトイファンをブロックチェーン分野に取り込むことにも貢献しています。

Capyboboは「Tokyo WebX Expo 2024」において共同ブランドのトイアパレルラインをプレビューし、デザイナーやWeb3愛好家から高い評価を受けました。

今回の資金調達により、主力デジタル衣料品ライン「PYBOBO Outfits」の拡大や、アジアおよびヨーロッパ市場への進出を計画しています。2026年には香港に初の旗艦店をオープンし、Web3コレクターのための物理的なリテールスペース兼インタラクティブハブとして機能させる予定です。

公式サイト:https://capybobo.io/

X:https://x.com/Capybobo_io

Accountable


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Pantera Capitalが主導する資金調達ラウンドで、750万ドルを調達。他には、OKX Ventures、Onigiri Capital、KPKなどが参加。

リアルタイムの支払い能力検証を提供するプラットフォーム


Accountableは暗号資産の担保不足クレジット分野で活動するプロジェクトです。これまでに発生した暗号資産市場の失敗(CelsiusやFTXなど)はリアルタイムでのソルベンシー(支払い能力)を検証する方法がないという欠陥に起因するとされており、Accountableの支払い能力検証ソリューションが効果的に寄与すると期待されています。

Accountableは今回の資金調達において、単なる資金提供者としてではなくプロダクトの採用を次のレベルに引き上げるための戦略的パートナーとして投資家を選定したと説明。機関投資家のカウンターパーティからは既に需要があると報告しています。

Accountableは信頼の基盤となるプラットフォーム上にイールド(利回り)オプションを構築し、それらをネオバンクや取引所などが内部で使用し、最終的にユーザーに提供できるプロダクトとしてパッケージ化することを計画しています。

Accountableのメインネットは11月中旬にフルプラットフォームとしてローンチされる予定です。

公式サイト:https://www.accountable.capital/

X:https://x.com/AccountableData

DeepSafe


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Antalpha Ventures、Spark Digital Capitalなどが主導するシードラウンドで、300万ドルを調達。

AIの信頼と透明性を高める分散型検証ネットワーク


DeepSafeはAIシステムの透明性、安全性、検証可能性を高めることを目的とした分散型の検証ネットワークです。急速に進化するAIの「信頼」という大きな懸念に対し、AIの行動が人間の意図した倫理的・運用的な範囲内に収まっているかを確認する分散型検証レイヤーの構築を目指しています。

中核となるのは独自のCRVA(分散型検証アルゴリズム)です。これはRing-VRF、ゼロ知識証明(ZKP)、マルチパーティ計算(MPC)、信頼できる実行環境(TEE)という4つの高度な暗号技術を統合しています。

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この技術の組み合わせにより、検証ノードの動的なランダム選択やAIの行動に対するマルチエージェントでの共同検証(AIアクションのデジタル陪審システム)が可能になります。単一の中央機関ではなく、複数の参加者がAIの出力を独立して検証できるオンチェーンおよびオフチェーンのメッセージ検証も実現し、ネットワークは操作への耐性と検証可能な透明性を両立しています。

プラットフォームはすでに約1億2000万件のトランザクションを検証し、265万人以上のアクティブアカウントを有しています。

今回調達した資金により、DeepSafeは研究パートナーシップの拡大、CRVAプロトコルの改良、エコシステムへの開発者の参加を促進する計画です。

公式サイト:https://deepsafe.network/

X:https://x.com/DeepSafe_AI

Docs:https://docs.deepsafe.network/

Telegram:https://t.me/DeepSafe_Official

HEALTH(PulseApp)


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Gemhead Capital、Castrum Istanbulが共同で主導するシードラウンドで、250万ドルを調達。

々の健康を価値に変えるウェルネスアプリ


HEALTHはAIとブロックチェーンを活用し日々のウェルネス活動を価値に変えることで、ヘルスデータエコノミーの革新を目指すプロジェクトです。

HEALTHが提供する「PULSEアプリ」はAIとブロックチェーンによる報酬メカニズムを使い、データに基づいた健康の未来を形成します。このアプリはすでに全世界で利用可能となっています。PULSEアプリのユーザー数は10,000人を突破しています。

チームは現在TGE(トークン生成イベント)の準備を進めているほか、パーソナライズされたインサイトとよりスマートな健康管理を提供する「AIヘルスアシスタント」のローンチを予定しています。

公式サイト:https://www.pulseapp.tech/

X:https://x.com/pulseapp_bsc

Semantic Layer


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Greenfield Capitalが主導するシリーズAラウンドで、200万ドルを調達。

オンチェーンAIと資産オーダリングの主権を推進するインフラ


Semantic Layerはオンチェーンの人工知能(AI)、分散型アプリケーション(dApps)、資産オーダリング(トランザクションの順序付け)の主権推進を掲げています。

Semantic Layerの中核はdAppsが自身のアクションの順序付け(シーケンス)と処理方法を制御できるようにするオンチェーン実行フレームワークです。これは特に、実行タイミングがパフォーマンスや公平性に影響を与える取引、資産管理、DeFi分野で重要となります。

同社はdAppsと資産がトランザクションの順序付けと決済の方法においてより大きな主権を持つことを目指しており、これを「資産オーダリングの主権」と呼んでいます。AI対応エージェントと自動化を通じて、フロントランニング、取引遅延、不透明なフローといったリスクを軽減する可能性があります。

このインフラは複数のデジタル資産と法定通貨をサポートし、銀行、証券会社、決済サービスなどの機関投資家向けクライアントがブロックチェーンフローを業務に統合するためのツールを提供します。

今回調達された資金は、ブロックチェーンネットワーク上でデジタルエージェントが自律的に動作できるようなオンチェーン自動化システムの開発に使用されます。

公式サイト:https://www.semanticlayer.io/

X:https://x.com/SemanticLayer

Blog:https://www.semanticlayer.io/blog

Marina Protocol


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UOB Venture Management、Credit Scend、Notch Ventures、OOKC Labs、Hyper88 Venturesなどが参加するラウンドで、168万ドルを調達。

Web3マーケティング技術インフラ


Marina Protocolはグローバルなマーケティング技術(MarTech)インフラを構築するプロジェクトです。2023年12月のローンチ以来、200カ国以上で130万人を超えるユーザーを獲得しています。

同プロジェクトはGoogle CloudやDfinityからの助成金(Grant)支援も受けており、オンチェーンのタスクインフラの構築を進めています。

今回調達した資金は、以下の開発に充当される予定です。

  • スマートコントラクトベースのトラストな報酬システム
  • SDKと埋め込みコードによるMarTechインフラ
  • 広告メディエーションと統合された収益主導のゲーミフィケーションプラットフォーム
  • ガスレスオンボーディングを備えたソーシャルログインウォレット

Marina Protocolは次のマイルストーンとして、$BAYトークンのTGE(トークン生成イベント)を予定しています。

公式サイト:https://marina-protocol.com/

X:https://x.com/MARINA_PROTOCOL

Whitepaper:https://whitepaper.marina-protocol.com/

Telegram:https://t.me/MarinaProtocol

Kite AI


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Coinbase Venturesからの投資を発表。調達額は不明。

AIエージェント間の支払いとコマースのためのブロックチェーンインフラ


Kiteは自律型AIエージェント間の支払いとAI主導のコマース(Agentic Commerce)を実現するための基盤インフラとなる目的特化型のブロックチェーンを構築しています。

AIエージェントは高度な操作を実行できますが、現状では支払いと検証のプロセスで人間の承認が必要であり、これがボトルネックとなっています。KiteはAIエージェントに安全なデジタルIDとプログラム可能なガバナンスを提供する「Agent Passport」機能や、ネイティブステーブルコインによる即時・低コスト決済を提供することでこの問題を解決します。

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KiteはCoinbaseが提唱する「x402 Agent Payment Standard」とチェーンレベルでネイティブ統合しており、同プロトコルの主要な実行・決済レイヤーとして機能します。x402互換の支払いプリミティブを実装した最初のL1ブロックチェーンの一つとして、AIエージェントが標準化されたインテントを通じてシームレスに支払いを送受信・調整できる環境を整備します。

公式サイト:https://gokite.ai/

X:https://x.com/GoKiteA

Medium:https://medium.com/@KiteAI

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・本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。

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