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投稿日 2022年 02月 17日
目次
今回のレポートは、Curve WarsやDeFi2.0などのナラティブの裏で秀逸なインセンティブ構造で拡大を続けるCurveの理解と周辺に構築されるエコシステムを理解することを目的としています。
全4つの見出しで、Curveのエコノミクスの理解、veCRV周辺の動向、Convexを中心としたシェア獲得競争、ガバナンス市場の発展をテーマとして各パーツを解説していきます。
Curve Financeはステーブルコイン同士、ソフトペッグ同士(WBTCとrenBTCなど)のアセット間のスワップに特化したAMMです。
2020年8月に発行されたガバナンストークンであるCRVにはVoting Escrowedモデル(veモデル)が採用されており、Curveの報酬を最大化するために必要なトークンであると言えます。
この見出しでは、Curve.fiの概要だけでなく、Curve上で扱われるトークンがどのような役割を果たしていくのかを紹介します。
Curveでは、veCRVの一定のシェアを獲得することで、ファーミング報酬のブーストやCRV報酬の割り当てを決定する投票に参加することができます。
イールドアグリゲーターのYearnは、ここでいち早くveCRVの獲得に乗り出しましたが、2021年5月に登場したCurve専用のイールドアグリゲーターであるConvexが登場したことで、徐々に影響力を落としていくことになります。
ここでは、YearnやStakeDAO, Convexの登場までのveCRVのシェア獲得競争の戦略や動向について考察しています。
シードに関しても金額という点では数年前と比較して平均のチェックサイズが数倍の水準まで上昇していることが読み取れます。
Convexの登場後、ConvexがveCRVのシェアを大幅に拡大させたことで、新規にCurveでファーミングを行う個人・プロジェクトにとって、自前でveCRVを調達するよりConvex経由でファーミングをした方が利回りが高い状況となり、多くのプロジェクトがConvexを中心とした戦略を導入します。
新規にCurveに流動性をビルドしたいプロジェクトとしては、CVXを獲得することでCRVインセンティブを最大化することが可能となりました。
期待CRV報酬に対して、1票当たりの価値が割安であった状況が続いたため、多くのプロジェクトがCVXの獲得やCVXの賄賂に参加するようになり、ゲームの中心はveCRVからCVXやvlCVXなどConvexへと変化していきました。
レポートでは、Curve周辺のエコノミクスの図解解説や、Curve Warsの主力となるプロジェクトの個別解説、CVXの獲得戦略など、Curveエコシステム全体を網羅的に解説しています。
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