2024年4月のDeFiマンスリーレポート
本レポートは、2024年4月のDeFi市場動向をまとめたものになっています。
マーケット概観と定点データ
- 4月のビットコイン相場は、大きな下落を見せた月となりました。上旬は7万ドル前後で推移していたものの、中東情勢の悪化によるリスクオフ思考により、中旬には一時6万ドルを割り込むこともありました。その後は、中東情勢に対する見通しの改善から価格は回復傾向を見せましたが、ETFからの資金流出といった事例も重なり、最終的には6万ドルほどにまで落ち込みを見せています。全体として15%ほど価格が下落し且つ、未だ不安定な状態が続いていると言えるでしょう。
- 不安定な市場の中で、 BTCドミナンスは2.5%ほどの上昇を見せました。アルトからビットコインに資金が動いたと見做せます。
- しかしながら、全体のTVLは大きな下落を見せておらず、またステーブルコインのTVLが増加傾向であることから、投資家や一般ユーザーたちが一時的にステーブルコインへと資産移す動きが盛んとなっているだけであり、クリプト市場そのものから撤退している訳ではないと思われます。
- 4月10日、EigenLayerのメインネットがローンチしました。現在話題のリキッドリステーキングの中心プロジェクトであり、今後のLSTやLRTの資金の流れに大きな注目が集まります。
プロダクト動向
EigenLayer
4月10日、EigenLayerとEigenDAがイーサリアムのメインネットでローンチ。これにより、リステーカー(restaker)、オペレーター、AVS、ロールアップの新機能が可能となりました。
同月30日には独自トークン$EIGENのホワイトペーパーやエアドロップも発表されました。
流動性リステーキングの中心プロダクトが本格稼働し始めたこともあり、その他の周辺プロダクトの動きにも注目が集まります。
https://twitter.com/eigenlayer/status/1777757913718899074
Uniswap
Uniswap CEOのヘイデン・アダムス(Hayden Adams)氏が、自身のXにて、SECからウェルズ通知を受け取ったことを報告しました。ウェルズ通知とは、SECが被申立人を告発する意向であることを示す正式な通知です。
これによりUNIトークンは急落し、2月以来の安値となりました。
アダムス氏は、最高裁まで争われるかもしれないと述べ、裁判で戦う意志を見せています。
Uniswap Labs Received a Wells Notice from the SEC
Gitcoin
弱気相場に対する備えとして、500万ドルのGTCをステーブルコインに交換することが提案されました。
交換手順として、週30万GTCを12ヶ月間売却、週20万GTCを18ヶ月間売却の2通りの方法が提示されています。
Converting $5M GTC to Stables
DeFi ロック総額(TVL)推移
- L2ではBaseの大きな伸びが目立ちます。この背景として、ミームコインやFarcasterの流行だけでなく、Base Ecosystem FundからのAerodromeへの出資などUSDCを中心としたエコシステムの拡大が考えられます。
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