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2024年6月のDeFiマンスリーレポート

投稿日 2024年 07月 16日

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本レポートは、2024年6月のDeFi市場動向をまとめたものになっています。

マーケット概観と定点データ


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  • 6月の暗号資産市場は、5月の回復基調から一転、TVL基準で10%以上の大きな下落を見せました。 ドイツ政府によるBTC売却やMt.Goxの弁済開始など、クリプト独自の懸念事項が発生したことで、米国株式との相関が外れがちな市況といえます。
  • イーサリアムETFの承認によって、5月中旬から上昇を見せたイーサリアムでしたが、上場のための最終書類である「S-1フォーム」の承認が難航していることから、現在は下落傾向となっています
  • TVLは大きな減少を見せましたが、ステーブルコインの時価総額はほぼ変動がありません。これはTVLの変動が、トークン価格の下落によるものであり、資金やユーザーそのものの減少ではないことを示唆しているでしょう。
  • 対CEXでのDEX取引高が2倍以上の非常に大きな伸びを見せています。しかしながら、DEXの取引高自体は減少しているため、市場の低迷によってCEXの取引高が減少した結果、相対的に上昇したものと考えられます。
  • 下落相場を受けて、BTCドミナンスは僅かに上昇しました。一方で、WBTCが減少しているのは、イーサリアムETF承認の期待から、ETHへの需要が増しているためと言えるでしょう。

プロダクト動向


Connext


Everclearと改名し、同時に初の「クリアリングレイヤー」を導入しました。

クリアリング・レイヤーはチェーン間の取引を調整し、資金フローをネット化した後、基礎となるチェーンやブリッジで決済する仕組みとなっています。

Everclear: The First Clearing Layer on Twitter / X

Coinbase


Coinbaseは、オンチェーンオンボーディングを簡素化するための「スマートウォレット」を発表しました。

スマートウォレットでは、ユーザーはFaceIDやGoogleプロファイルを使ってウォレットにアクセスし、Coinbaseの残高を使ってオンチェーン取引の支払いを行うことが可能になるなど、ユーザー体験の向上が実現されています。

先月にはMetamaskが「Smart Transactions」を導入し、コストのかかるオンチェーン障害を大幅に削減する機能を実装していました。DeFiプロダクトだけでなく、ウォレットにおいてもより良いユーザー体験に向けた機能の実装が各所で進んでいると言えるでしょう。

Smart wallets are here on Twitter / X

Symbiotic


EigenLayerやKarakと競合するリステーキングプロトコル「Symbiotic」が、イーサリアム上でローンチしました。

Symbioticは、パラダイムとサイバーファンドが主導するシードラウンドで580万ドルを資金調達をするなどVCからの注目度も高いプロジェクトです。一般ユーザーからの関心も高く、ローンチから数時間以内にリステーキング上限まで資金が集まりました。

リステーキングプロダクトはEigenLayerの一強状況となっており、EigenLayerの牙城を崩せるかに注目が集まります。

Introducing Symbiotic on Twitter / X

DeFi ロック総額(TVL)推移


L2TVL
  • 暗号資産市況が下振れる中、各種TVLも全体的な下落を見せました。
  • 5月にはイーサリアム現物ETFの承認がされたこともあり、市況は中旬から改善しましたが、イーサリアムETFを上場するための最終段階の書類(S-1フォーム)の承認の先行きが不透明なことから、イーサリアムの価格もビットコイン価格と同様、下落傾向にあります。
  • TVLが下落する中で、ScrollのTVLが大きな伸びを見せています。これはエアドロップキャンペーンによって、資金が集中しているためと考えられます。

免責事項


  • 本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。
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  • 本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。

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