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2025年3月 DeFiマンスリーレポート

投稿日 2025年 04月 15日

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目次

本レポートは、2025年3月のDeFi市場動向をまとめたものになっています。

マーケット概観と定点データ


  • 3月の暗号資産市場はボラティリティ高く推移しました。ホワイトハウスで3月7日に開催された初の暗号資産サミットにて、ビットコイン戦略的準備金の表明が期待されていましたが、実際には押収したビットコインを売却しない方針にとどまり積極的な政府による購入が不透明となりました。この影響で、月初には94000ドルを記録したBTCは、11日には一時77000ドルを割り込みました。その後、価格は若干の回復を見せながらも月末まで横ばいで推移しました。
  • イーサリアムがビットコイン以上の価格下落に直面しています。月初2500ドルから下旬には1800ドルを割り込みました。現在、イーサリアムL2の台頭によりメインネットの価値の低下に繋がっているとの指摘がされており、特にBaseはイーサリアムの時価総額から500億ドルを奪ったと推定されています。また、2025年末の価格予想が1万ドルから4000ドルへと60%減の下方修正がされるなど、イーサリアムには厳しい状況となっています。
  • 市場の停滞によってDeFi活動が停滞し、DEX取引高(対CEX)や$DPIが二桁もの減少を記録しています。BTCドミナンスは上昇を続けており、アルトへの資金流入が待たれている状況と言えるでしょう。
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プロダクト動向


U.S.


ドナルド・トランプ大統領は3月7日、ホワイトハウスで開催された初の暗号資産サミットにおいて、暗号資産への支持とアメリカを「ビットコイン超大国(Bitcoin superpower)」にする取り組みを改めて表明しました。

同氏は米国政府が保有するビットコインを財源とする戦略的ビットコイン準備金を設立する大統領令に署名しました。これにより推定約20万BTCとされる米国保有BTCは売却されないこととなりました。

また、ステーブルコイン法案を支持すると述べるとともに、8月までにステーブルコイン法案へ署名する意向を明らかにするなど、暗号資産に対して好意的な姿勢を見せました。

トランプ大統領、暗号資産サミットで「ビットコイン超大国」宣言 - CryptoTimes

トランプ大統領、8月までにステーブルコイン法案署名の意向 - CryptoTimes

President Trump signed an Executive Order to establish a Strategic Bitcoin Reserve. - X

Lido


Lidoは、Unichain上で、stETHとwstETHをリリースしました。これによりユーザーはSuperbridge.appを介して資産をブリッジし、80を超えるDeFiプロトコルで構成されるUnichainのエコシステムにアクセス可能となりました。

また、Community Staking Module (CSM) V2のビジョンを発表しました。これはモジュールをLidoのステークシェアの2桁規模に拡大し、独立したステーカーの参加を促進するものです。

stETHはこれまでwBETHにシェアを押され気味でしたが、巻き返しを図っているものと思われます。

The deployment on Unichain was implemented using Lido Multichain Automaton - X

The vision for Lido CSM V2 is here - X

Hyperliquid


3月はHyperliquidにとって激動の月となりました。

3月17日、50倍のレバレッジをかけたホルダーが登場し、Hyperliquidのバックストップ流動性プール(HLP)を利用して利益を獲得しました。後日、オンチェーン調査家ZachXBTによって、該当トレーダーは英国を拠点とするサイバー犯罪者ウィリアム・パーカー(旧名Alistair Packover)氏と特定されました。

また3月26日には、JELLYJELLYのPerp市場では大規模なショートスクイーズが発生し、1時間のうちに最大で429%高騰。多くのショートポジションが強制的に清算され、影響を受けたユーザーに対しては、Hyper Foundationを通じて補償を行う対応が取られました。JELLY市場の混乱に関しては、Binanceが価格操作の原資を提供したのではないかとの噂も流れました。

これら騒動の中、4月以降もHyperliquidがトレーダーたちを惹き寄せ続けられるかに関心が集まっています。

Hyperliquidの50倍レバレッジ大口投資家、英国のサイバー犯罪者ウィリアム・パーカーと特定 - CryptoTimes

Hyperliquidの悪夢か? $Jelly 騒動に見るCEX vs DEXの暗闘と市場リスク - CryptoTimes

DeFi ロック総額(TVL)推移


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  • トランプ米大統領が「戦略的ビットコイン備蓄」と「米国デジタル資産ストックパイル」の創設を命じる大統領令に署名したことで、仮想通貨市場はより大きく好転すると期待されていましたが、追加取得への道筋が不明瞭なことから、市場は大きく下落しました。
  • 不安定な市況の中、特定のチェーンへと資金が集中しており、L2の中でTVLを回復したのはBaseだけとなりました。他チェーンの巻き返しに関心が集まります。

免責事項


  • 本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。
  • 本記事に掲載された情報や意見は、当社が信頼できると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性、完全性、目的適合性、最新性、真実性等を保証するものではありません。
  • 本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。

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