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投稿日 2023年 10月 30日
目次
2023年10月22日-10月28日の期間中に資金調達を実施した10プロジェクトを紹介していきます。
過去の資金調達を実施したまとめ記事は下記よりご確認ください。
シードラウンドにて600万ドル、シリーズAラウンドにて2700万ドル、合計3300万ドルを調達。シードラウンドではSequoia Capital、Greylock Partners、Cyberstartsが参加、シリーズAラウンドでは先の三つに加えてRibbit Capital、Variantが参加し、両者が主導。
Blockaidは、Ben-Natan氏とRaz Niv氏によって2022年9月に設立されたセキュリティスタートアップです。両者は、イスラエル軍の情報収集部門である8200部隊出身です。
アメリカやイスラエルにおいて8200部隊を背景とするサイバー企業は数多くあり、例えば、Check Point Software Technologiesや、Palo Alto Networks、CyberArkといったサイバーセキュリティ企業の創設者は8200部隊出身です。
Blockaidは、クリプト詐欺、フィッシング、ハッキングを防止するためのWeb3セキュリティツールを提供しています。Blockaidは、オフチェーン署名(EIP-712)をオンチェーン取引と同様に検証することが出来る唯一のプラットフォームであり、CertiKやCyversといった他の競合他社との差別化を図る要素となっています。
Ben-Natan氏によると、Blockaidはこれまでに4億5000万件以上のトランザクションをスキャンし、130万件以上の攻撃を防ぎ、71億ドル以上の資産を保護、5億ドル以上の損失を回避したとのことです。
Blockaidのクライアントには、MetaMask、OpenSea、Zerion Wallet、Rainbow Walletなどがいます。
今回調達された資金は、新たな顧客獲得のために使われるとのことです。
公式サイト:https://www.blockaid.io/
X:https://twitter.com/blockaid_
Blog:https://www.blockaid.io/blog-blockaid
Linkedin:https://www.linkedin.com/company/blockaid/
Polychain Capitalが主導するシードラウンドで、330万ドルを調達。他には、Borderless Capital、Circle Ventures、Wintermute Venturesなどが参加。
Nobleは、Cosmosのネイティブアセット発行のために構築されており、ブロックチェーン間のデータ伝送を助けるブロックチェーン間通信プロトコル(IBC)の一部です。また、IBCはユーザー同士が直接アセットを交換することも可能にします。
Nobleの最初の発行パートナーはCircleであり、9月にはCosmosのネイティブUSDCが開始され、IBC対応チェーンはNobleでネイティブに発行されたステーブルコインにアクセスできるようになりました。現在、600万枚以上のUSDCがNobleで発行されています。
また、Nobleは、Circleのクロスチェーン(CCTP:Cross-Chain Transfer Protocol)でサポートされる最初の非EVMベースのブロックチェーンに設定されています。
公式サイト:https://nobleassets.xyz/
X:https://twitter.com/noble_xyz
Mirror:https://mirror.xyz/nobleassets.eth
Github:https://github.com/strangelove-ventures/noble
Delphi Venturesが主導するシードラウンドで、300万ドルを調達。
HYTOPIAは、以前はNFT Worldsとして知られていたゲームプラットフォーム及びゲームエンジンです。
マインクラフトから発想を得たゲーム世界に、ソーシャル機能といった最新機能と開発者向けの収益化可能なゲーム作成ツールキットを融合していることが特徴として挙げられます。
現在、収益化レイヤーの開発に取り組んでいるとのことであり、レイヤー2 ブロックチェーンによってサポートされ、$TOPIAトークンを活用する予定とのことです。
HYTOPIAはマインクラフトを下敷きとしていますが、12年間にわたるマインクラフトの歴史の中で、Microsoftが買収してから進歩と革新性が低下しており、それだけでなく開発者サポートも減少していると指摘します。
また、ユーザーの側にとっても、様々なMODを使用することを余儀なくされており、そうした中にはマルウェアも含まれていると、その不便さを問題視しています。
そこで、HYTOPIAは2022年7月から現在のマインクラフトに変わる新たなマインクラフトを開発しています。開発と同時に、1億5000万人以上とされるマインクラフトのプレイヤーたちをどう惹きつけるかの戦略を構築してきました。
その中の幾つかをピックアップしてみます。
他にもいくつかありますが、基本的にはマインクラフトのシステムを踏襲し且つ、開発者にもユーザーにも親しみやすいシステムを構築する方針であることが窺えます。
現在、Beta版の事前登録が開始されています。
公式サイト:https://hytopia.com/
X:https://twitter.com/HYTOPIAgg
Discord: http://discord.gg/hytopiagg
Beta版事前登録:https://preregister.hytopia.com/
OpenSea: https://opensea.io/collection/topia-worlds
RW3 VenturesとWhite Star Capitalが主導するシリーズAラウンドで、900万ドルを調達。他には、Blockchange Ventures、Blizzard Fundが参加。
Rymediは、分散型データプラットフォームを用いることで、データ入力エラーや医療コンプライアンスといった問題に対するソリューションを提供しています。
Rymediは2018年に設立され、サウスカロライナ州に拠点を置いています。同社によると、米国、アフリカ、オーストラリアの1,200の拠点で100万人以上の患者にサービスを提供しているとのことです。
今回調達された資金は、ブロックチェーンを用いることによる医療記録とデータ転送の合理化、データセキュリティ、医療記録のアクセシビリティ、北米市場の拡大のために使用されるとのことです。
公式サイト:https://rymedi.com
X:https://twitter.com/teamrymedi
Linkedin:https://www.linkedin.com/company/rymedi/
Bain Capital CryptoとPolychain Capitalが主導するシードラウンドで、600万ドルを調達。他には、Vitalik Buterin氏、Bankless Ventures、HackVC、Robot Venturesが参加。
Nocturne Labsは、プライバシーオンチェーンアカウントプロトコル「Nocturne」を開発しています。Nocturneプロトコルは11月後半にローンチが予定されています。
Nocturneプロトコルは、通常、閲覧可能となっているイーサリアム上の全てのトランザクションを、ゼロ知識証明、アカウント抽象化、ステルスアドレスといったブロックチェーン技術を組み合わせることで、パブリックブロックチェーン上でのプライベートアカウントを可能にするものです。これにより資産に対するプライバシーが確保されます。
最初のリリースでは、ウォレットや決済会社などの戦略パートナーとの統合を可能としながら、リテールユーザーに対してノンカストディアルなプライバシーオプションが提供されるとのことです。
プライバシー関連の開発は盛んに行われており、Nocturneの主要な競合相手として、AztecやRailgunといったプライバシーに焦点を当てた他のプロトコルが挙げられます。しかし、イーサリアムの創設者であるVitalik Buterin氏が資金調達ラウンドに参加していることもあり、非常に注目が高いプロジェクトと言えるでしょう。
今回調達された資金は、ブロックチェーンの開発の継続及び、同時に法的費用の支払いにも使用されるとのことです。
公式サイト:https://nocturnelabs.xyz/
X:https://twitter.com/nocturne_xyz
Docs:https://nocturne-xyz.gitbook.io/nocturne/introduction/introduction
Mirror:https://mirror.xyz/nocturnelabs.eth
Discord:https://discord.com/invite/MxZYtzzFmJ
Polychain Capitalが主導するシリーズAラウンドで、2000万ドルを調達。他には、Griffin Gaming Partners、Brevan Howard Digital、Franklin Templeton、IOSG Ventures、Tess Venturesが参加。
Shrapnelは、ゲームスタジオNeon Machineが開発するSF世界を題材としたシューティングゲームです。無料でプレイすることが出来、ソロプレイとチームプレイの両方のシステムが計画されています。
4月、Shrapnelは独自のERC-20トークン「SHRAP」をAvalancheネットワーク上でローンチしていました。
Shrapnelの特徴として、武器パーツやコスメティックといったゲーム内の多くのコンテンツが、ShrapnelのAvalancheサブネットにてNFTで提供されることが挙げられます。また、ユーザー生成コンテンツ(UGC)が重視されており、ユーザーが独自のゲームアイテムを生成し、それをNFTとしてミント出来るような仕組みを計画しているとのことです。
Shrapnelは多くの投資家たちから注目を集めているゲームプロジェクトであり、シード、シリーズA、プライベートトークンセールのラウンドで合計3750万ドルを調達しています。
公式サイト:https://www.shrapnel.com/
X:https://twitter.com/playSHRAPNEL
Medium:https://medium.com/@playSHRAPNEL
Discord:https://discord.com/invite/shrapnel
Link Hub:https://go.shrapnel.com/m/linkhub
OpenSea:https://opensea.io/collection/shrapnel-operators-collection
Bain Capital Cryptoが主導するトークンセールで、800万ドルを調達。他には、Jump Tradingが参加。
Aeraは、DAOへのサービスを専門とするクリプト金融リスク管理プロバイダー「Gauntlet」のチームによって開発されています。ポートフォリオのリバランスといった作業を簡素化することで、財務を自律的に管理することを可能にしています。
日常的な作業を簡素化することによって、DAOのトレジャリー・ガバナンスの必要性も最小化し、DAOが迅速かつ効果的なトレジャリー・マネジメントを採用できるようになります。
Aeraを用いることで可能となる主要な事柄として、以下のものが挙げられます。
現在、Aeraによって430万ドル以上の資金が管理されているとのことです。
今回調達された資金は、Aeraプロトコルの開発とメンテナンスに使用されるとのことです。
公式サイト:https://www.aera.finance/
X:https://twitter.com/aerafinance
Mirror:https://aera.mirror.xyz/
Kronos Ventures、Cherry Crypto、Mechanism Capital、XBTO、Matrixportが参加するシードラウンドで、300万ドルを調達。
Anboto Labsは、クリプト取引実行ツールプロバイダサービスを提供しています。また、今回の資金調達の発表と同時に、ノンカストディアルプラットフォームの立ち上げも発表しました。
新たにローンチされたプラットフォームは、18ヶ月のクローズドベータを経て、20の取引所とブロックチェーンネットワークで40億ドルの取引高を記録しました。
Anbotoは、TWAP、VWAP、icebergなどの執行アルゴリズムを提供し、最適な価格設定と執行の改善を実現しています。また、セキュリティ強化のため、多要素認証の設定やIPアドレスのホワイトリスト化も可能となっています。
Anbotoの共同設立者であるGuillaume Forcade氏によれば、昨年調達した190万ドルに今回の資金を上乗せすることで、同社の評価額は3500万ドルになるとのことです。
今後数ヶ月間での取り組みとして、取引機能の拡大を行なっていくとのことです。
公式サイト:https://anboto.xyz/
X:https://twitter.com/anboto_labs
Linkedin:https://www.linkedin.com/company/anboto-labs/
Telegram:https://t.me/anboto_labs
Gumi Cryptos CapitalとArcane Groupが主導するシードラウンドで、540万ドルを調達。他には、Longhash、IOSG、Infinity Ventures Cryptoが参加。
Moonveilは、Riot GamesとTencent出身者をリーダーとするWeb3ゲームスタジオです。2022年第4四半期に設立されていたものの、これまでステルス状態で運営がされてきました。
現在、開発中のゲームとして、タワーディフェンスモバイルゲーム「Astrark」と、マルチプレイヤー・ストラテジーゲーム「Project B」の二つが挙げられます。
Moonveilの基本方針として、ゲーマーの貢献度を重視しており、トークノミクスとNFTが重要な役割を果たすとのことです。
公式サイト:https://www.moonveil.gg/
X:https://twitter.com/Moonveil_Studio
Discord:https://discord.com/invite/NyECfU5XFX
Telegram:https://t.me/+AeiqS8o2YmswYTgx
Sora Ventures、DV Ventures、CMS Holdings、DoublePeakが参加するシードラウンドで、120万ドルを調達。
Access Protocolは、クリプト領域における収益化システムの拡大に注力しています。サービス開始以来、Access Protocolは、提供するコンテンツ全体で22万人以上のユニーク購読者を獲得しています。
多くの大手プロバイダーによってAccessは活用されており、代表的なものとして、CoinGecko、The Block、CryptoSlate、DeSpread、CryptoTimesが挙げられます。
今回の資金調達の発表とともに、独立系出版プラットフォームAccess Scribeのベータ版も発表されました。このプラットフォームはWeb3の収益化機能を内蔵するものであり、WuBlockchainやDeSpreadなどの主要プラットフォームによって既に活用されています。
Access Labsのエコシステム成長責任者であるAndreas Nicolos氏によれば、同社の製品群の次の重点分野として、NFTが挙げられています。
今回調達された資金は、Solanaベースの収益化エコシステムを拡大させるために使用されるとのことです。
公式サイト:https://hub.accessprotocol.co/creators
X:https://twitter.com/AccessProtocol
Discord:https://discord.com/invite/zjqjmPNkmq
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