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2025年2月 DeFiマンスリーレポート

投稿日 2025年 03月 13日

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目次

本レポートは、2025年2月のDeFi市場動向をまとめたものになっています。

マーケット概観と定点データ


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  • 1月のトランプ大統領就任による強気相場から一転、米国の関税政策に端を発する市況の不安定化によってTVLは前月比で24%減少し、暗号資産市況全体が急速に冷え込みました。
  • ビットコインの下落以上にアルト市場が冷え込んだため、BTCドミナンスは上昇。60%以上の高水準で推移しています。また、$DPIの36%の下落もDeFi市場の冷え込みを象徴するものと言えるでしょう。
  • 対CEXでのDEX取引高も減少しています。元から高く推移していたため未だ17%という高水準であるものの、価格下落による資金避難としての取引高増の可能性もあり、3月の動向に関心が集まります。
  • 21日に発生したBybitの15億ドルハッキング事件が業界を揺るがしました。首謀者は北朝鮮のサイバー攻撃グループ「Lazarus Group」と見られており、同グループは昨年5月のDMMハッキングの実行犯でもあります。ハッキング判明からBybitでは出金申請が相次いだものの、出金処理が止められることはありませんでした。また、ZachXBT氏に代表されるオンチェーン調査やBitgetなどの他取引所が支援に名乗り出るなど、業界一丸となった対応が行われました。

プロダクト動向


Bybit


2月21日、暗号資産取引所Bybitが大規模なハッキングを受け、ETHやstETHなど約15億ドル相当の仮想通貨が盗難の被害に遭いました。

首謀者は北朝鮮のハッカー集団「ラザルスグループ」とみられており、同グループは過去にも多くのハッキング事件に関与。2024年には少なくとも6億5,900万ドル相当の暗号資産を盗み出したと報告されています。

今回のハッキング事件は、Safe{Wallet}開発者マシンの悪用によって発生したものであり、Safe{Wallet}は事件の詳細を説明する公式声明を発しました。

Bybit巨額ハッキング事件の犯人が判明、主犯格は北朝鮮グループか - CryptoTimes

Safe{Wallet} Statement on Targeted Attack on Bybit - X

Grayscale


認定投資家に$PYTHへのエクスポージャーを提供する単一資産投資ファンド「Grayscale Pyth Trust」や、NEARやTAOを含めた分散型AIファンドをローンチしました。

リップルをはじめとしたアルトコインETFの動向に注目が集まっていますが、大手伝統的金融機関はETF以外の手段でも暗号資産へのエクスポージャーを提供し始めています。

Grayscale Pyth Trust $PYTH - X

Grayscale Decentralized AI Fund - X

Metamask


Metamaskは、スワップするトークンでガス代を支払うことを可能にする機能をイーサリアムメインネットで導入しました。また、L2でのENSのサポートを発表するなど、ユーザー体験の向上に重点を置いた新機能を次々発表しています。

Metamaskの他にも、RabbyがBerachain、Abstract Chain、Soneiumを統合するなどマルチチェーン対応を進めています。ウォレットサービスの競争激化が進んでいます。

No ETH for gas? No problem - X

MetaMask now supports @ensdomains names on L2s - X

DeFi ロック総額(TVL)推移


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  • 米国新関税政策に端を発する市場の冷え込みによって、ビットコインやイーサリアムが25%前後の下落を記録し、DeFi TVLは急速に冷え込みました。昨年末からの強気相場の中でビットコインは史上最高値を更新しましたが、イーサリアムは更新しておらず、成長鈍化に不満の声も多く上がっています。
  • 主要L2 TVLではOptimismが相場下落の影響なく横ばいで推移しています。Superchain構想によってOP Stackを基軸としたエコシステムの構築がされているため、その底強さを見せたと言えるでしょう。

免責事項


  • 本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。
  • 本記事に掲載された情報や意見は、当社が信頼できると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性、完全性、目的適合性、最新性、真実性等を保証するものではありません。
  • 本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。

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