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2025年4月 DeFiマンスリーレポート

投稿日 2025年 05月 12日

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目次

本レポートは、2025年4月のDeFi市場動向をまとめたものになっています。

マーケット概観と定点データ


  • 2025年4月の暗号資産市場は、極めてボラティリティの大きい月となりました。初旬、米国の関税を巡る緊張感の高まりの中で約74,500ドルまで下落。しかし、4月9日の米国による関税政策の転換により、7%ほどの急騰となり、10日には83,000ドルに達しました。 その後、BTCは90,000ドルを回復し、4月25日には95,000ドル近くまで上昇しました。
  • 株式をはじめとして多くの市場が低迷。米GDPは低成長との予想もある中、ビットコイン価格は堅調に推移しました。米国経済との逆相関が鮮明になる中、金と同様の「リスクオフ資産」としての独自の地位を確立し始めているかもしれません。資産クラスとしての成熟が期待されます。
  • TVL全体は回復したものの、ビットコインの力強いパフォーマンスによって牽引されたこともあり市場全体の利益は一様ではなく、イーサリアムに代表されるアルトコインセクターはビットコインほどの回復力はありませんでした。これにより、ビットコインドミナンスは上昇を続けています。
  • アルトコイン市場は低迷しているものの、DEX取引高(対CEX)は増加しています。ユーザー自体の活動は活発化しており、直近ではミームコイン市場も徐々にその勢いを取り戻し始めています。
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プロダクト動向


Ethereum


価格の低迷が続くEthereumですが、4月中旬、財団は開発方針の転換を表明しました。

研究開発の優先順位を見直し、今後はL1のパフォーマンス向上、レイヤー2拡張への継続的な支援、そして長年の課題であったユーザビリティ問題の解決に注力しするとしています。また、次期共同ディレクターのTomasz Stańczak氏は一部の長期的な開発目標について、当初の予測よりも早く実現する可能性があることにも言及しました。

加えて、今回の方針転換と最近のリーダーシップ体制変更の一環として、イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏が、今後は研究と探索的な作業に専念することが発表されました。

ブテリン氏は、アーキテクチャ簡素化のために、長期実行レイヤーとしてイーサリアム仮想マシン(EVM)をRISC-Vに置き換えることを提案しており、抜本的な改革が行われることが期待されています。

イーサリアム財団、開発方針を大転換|L1改善とUX向上へシフト、ヴィタリック氏は研究専念へ - CryptoTimes

Long-term L1 execution layer proposal - Ethereum Magicians

Jupiter


Jupiterは、低MEVレートのMEV Protect、詐欺検出のJupShield、ガスレス取引のサポート、50+ AMM間のスワップを最適化する自己学習型流動性システム「Juno」を搭載したUltra v2を公開しました。

このほかにも、Metis v1.5のようなルーティングアルゴリズムの並列テストを可能にするJunoフレームワークをローンチするなど、ユーザー体験の向上に注力しています。

Introducing Ultra v2 - X

The Juno framework - X

Base


Baseは、正式にステージ1の分散化へ到達しました。

パーミッションレスま障害証明の起動、セキュリティカウンシル(security council)とのコントラクトアップグレードプロセスの分散化が実現されています。

これはパーミッションレスでレジリエントなL2に向けた重要なマイルストーンといえます。

Base has reached Stage 1 Decentralization - X

DeFi ロック総額(TVL)推移


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  • 市場の回復に伴って、DeFi TVLも回復傾向で推移しました。しかしながら、ETH価格はビットコインほどの回復力を見せておらず、相対的に低迷を続けています。DeFiエコシステム全体の回復のためには、ETHエコシステムへのテコ入れが必要かもしれません。
  • こうした状況を受けてか、イーサリアム財団はL1改善とUX向上へ転換する旨を発表しました。また、ヴィタリック氏は研究に専念するとしており、イーサリアムの活況へ期待が集まっています。

免責事項


  • 本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。
  • 本記事に掲載された情報や意見は、当社が信頼できると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性、完全性、目的適合性、最新性、真実性等を保証するものではありません。
  • 本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。

ブテリン氏が

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